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牛乳は健康に良いのか悪いのか?内山葉子氏 vs J-Milkの論争経緯を観た感想

2021年8月5日

牛乳って健康な飲料っぽいけど、実はそうでもないかもしれない!?

昔から牛乳は健康に良い食品として認知されていて、健康志向の方がこぞって飲まれていますが、実は牛乳が健康によくないよという趣旨の本を最近読みました。

この書籍の見解に、一般社団法人のJ-Milkという団体が真っ向から否定する見解を提示しているのを見た中で、どちらが正しいかを自分なりに見分してみた結果を共有します。

本稿では、牛乳が健康に良いか、悪いかの結論には至っていません。読む場合はその旨ご了承いただければと思います。

著者が牛乳を害悪とする理由はその製法

冒頭で紹介した著書の中では、生乳から牛乳へ加工する製法に問題がある為に、牛乳は良くないとされています。この中で、わたしにとって確かにと納得感があったのは、加熱殺菌と、ホモジェナイズ処理です。

加熱殺菌

牛乳は、食中毒を防ぐといった衛生上の目的から、製造方法の基準が規定されており、加熱処理を行う必要があるそうです。調べてみたら、確かにそういった省令がありました。

2 製造の方法の基準

保持式により摂氏六十三度で三十分間加熱殺菌するか、又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法で加熱殺菌すること。

引用:食品衛生法の「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」

具体的に調べると、次のような加熱方式があるようです。

  • 超高温殺菌・・・120~150℃で1~3秒間の殺菌
  • 高温殺菌・・・保持式*で75℃以上で15分以上加熱殺菌する高温保持殺菌や、連続式*で72℃以上で15秒以上加熱殺菌する高温短時間殺菌
  • 低温殺菌・・・保持式*で63~65℃で30分間加熱殺菌する低温保持殺菌や、連続式*で65~68℃で30分間加熱殺菌する連続式低温殺菌

*保持式=生乳をタンク内で撹拌しながら一定の温度を保持して殺菌する方式
連続式=一定温度の加熱プレートの上を生乳を通過させることで殺菌する方式

この加熱処理を行うことで、生乳に含まれる食中毒菌が殺菌されると同時に、多くの栄養素が壊されたり、乳酸菌などの善玉菌まで死滅してしまうそうです。とりわけこの影響が大きいのが、人間が分解できないα型-カゼインを分解する酵素までが殺菌されてしまうことだそうです。

α型-カゼインが分解されないことが引き起こす弊害

このα型-カゼインが分解されないと、胃の中でα型-カゼインが胃酸と結合することで出来る乳餅によって、鉄分の吸収が阻害されてしまうそうです。また、そもそもα-カゼインに含まれるカルシウムが取り出せないので、牛乳を飲む目的の一つであるカルシウムが摂取出来なくなるらしいです。

もともと、牛乳は血液を酸性に傾けるリンとタンパク質が含まれるので、中和して弱アルカリ性を保つために、カルシウムが使われていて、そもそもα型-カゼインのカルシウムを摂取出来なくなると、カルシウムの出入りで考えるとマイナスになってしまう、そういった状況のようです。この証拠に、2014年のスウェーデンの研究結果では、牛乳を飲んだ人の方が、体内のカルシウムが少なく、骨折が多く、寿命が短いといった統計が出たとか。

また、腸でもα型-カゼインが吸収出来ない為、ゴミが溜まり炎症を引き起こしたり、便秘や下痢を引き起こしたりするそうです。

ホモジェナイズ処理の弊害

また、牛乳の見た目を良くする為に、ホモジェナイズ処理という乳中の脂肪球を砕いて小さく均質化する処理があるのですが、この過程で害悪と名高いトランス脂肪酸が発生してしまうことがあるそうです。

上記内容は真実か?

J-Milkの見解

ここまでご紹介した内容が真実なのか?というと、真っ向からJ-Milkという社団法人さんがこれを否定する見解を公表していました。

J-Milkさんの見解は、事実ベースのところが多いので、これを観ていると著書側が誤っているように観えてきます。しかし、肝心のメカニズムの解説で次のように、「考えられています」と断言し切れていない部分があって、反論としては弱いようにも見えてしまいます。

カゼインはカルシウムの吸収と非常に深いかかわりのあるタンパク質です。ゆっくり消化されていくことで、カルシウムの吸収効率を高めるうえで意味があると考えられています

引用:「パンと牛乳は今すぐやめなさい!」(内山葉子著 ビタミン文庫 マキノ出版)への見解(第1報)

カゼインは胃の中に入ると凝固してカード状になります。この時リン酸とカルシウムの間のつながりが一旦切れて、カルシウムはカルシウムイオンとして胃液中に溶けだすと考えられます。

引用:「パンと牛乳は今すぐやめなさい!」(内山葉子著 ビタミン文庫 マキノ出版)への見解(第1報)

胃の中は酸性ですから、カゼインは胃の中に入ると凝固してカード状になります。この時リン酸とカルシウムの間のつながりが一旦切れて、カルシウムはカルシウムイオンとして胃液中に溶けだすと考えられます。

引用:「パンと牛乳は今すぐやめなさい!」(内山葉子著 ビタミン文庫 マキノ出版)への見解(第1報)

さらにJ-Milkさんは、著書の中で紹介されている研究結果よりも後発の研究結果を用いて著者の見解を否定しておりました。

ですが、著者のyoutubeでは世界的な権威のある雑誌NEJM(New England Journal of Medicine)の2020年2月に掲載されたハーバード大学の研究結果を引き合いに出して、やはり牛乳にはカルシウムを補強する効果が無いという研究結果を公表していました。時系列的に観ると、J-Milkさんのほうが論拠が低いように感じてしまいます。

また、このJ-Milkさんですが、当然のことながら酪農利権と強い癒着があり、牛乳に関するマーケティングも行っているようで、著者の揚げ足をとって必死に抵抗し、牛乳の弊害をひた隠しにしようとしているようにも見えてしまいます。

読者の口コミ

互いの主張に決め手が無いので、論より証拠ということで、この本の読者の口コミを読んでみました。すると、プラセボー効果かもしれませんが、効果があったという声が多数存在しました。13件中12件が効果があったといった感じです。

まずは、実験だからと、1ヶ月だけ牛乳をやめては?と言われ、1ヶ月やめたら、子どもの頃からの鼻炎が治り、おまけに何も匂わなかった鼻が良くなり、物心ついてから匂いなどしなかった鼻がびっくり‼️花の香り、トイレの匂い、今まで知らなかった匂いがするのです。
その上、牛乳やめただけで、下腹が凹み、2㎏痩せました。

この本を読んだから長年飲んでいた牛乳を購入するのをやめました。
息子が牛乳をやめて2週間で肌がとてもキレイになりました。

プロテインを牛乳で割って飲んでおり、体調がすぐれなかったことからこの本に至りました。豆乳と水で割るようにすると、1日ですが、お通じがよくなり、体の調子も良くなりました。

そして、否定的な意見も多数ありました。

牛乳は消化が悪い、牛乳を飲むと骨粗鬆症になる、牛乳の脂肪は酸化している、牛乳を子牛に飲ませると死ぬ、給食の牛乳がアレルギーの原因などなど、これらのくだらない定説は全て科学的根拠がないと14名の医師や栄養学者らが既に認めていますと日本乳牛協会のHPに書かれています。

⇒こういった、権威を引き合いに出されると、捏造を疑ってしまって逆に信頼が出来ないんですよね。

あくまで、一つの意見や考えとして読むには良いのでしょうが、書かれていることが、
医学的に証明されていること、常識的なこと、として鵜呑みしない方が良いのではないかと思いました

著者は医師免許はお持ちのようですが、ちゃんとした研究はされておらず、査読つき英文論文はありません

⇒これは確かにそうで、引用をしっかり書かれていないのは信用度を下げるなと思いました。

おわりに

冒頭に述べた通り、牛乳が健康に良いか、悪いかは正直わかりませんが、個人的な感覚としては、どっちかというと悪い方が強いというイメージを持ちました。

牛乳を是とする方々が論拠としている研究結果は、権威・利権に捻じ曲げられていそうだからっというのと、最近(2020年2月)のハーバード大学の研究結果で、牛乳が健康に繋がっていないことが論証されたからです。

といったこともあり、牛乳にネガティブなイメージが付いているので、しばらくは豆乳を選択しようかなと思ってます。

資本主義の成長モデルの裏には必ず「都合が悪い事を誰かに転嫁し、その事実を不可視化し、先送りにする」という構造がありますので、牛乳に限らずですが、大なり小なり消費者にとってよからぬものが入っていると考えたほうが良いと考えています。あなたもお気を付けください!

他にも健康関連で研究結果を調査した記事を色々と紹介しておりますので、気になったものがあれば観ていってください!

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ご閲覧ありがとうございました。
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ゆーはち@ライフハッカー

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