ファスティング(=断食)は、日々の生活で身体に蓄えた毒素をデトックスしたり、自己治癒力を活性化することができ、劇的に健康を改善できる方法です。ファスティングのやり方は水しか摂取しないものが有名ですが、この方法はリスクも高く諸刃の剣です。今回は、断食が持つリスクを回避しつつメリットを享受できる「はちみつファスティング」をご紹介します。
常識の新陳代謝ポイント
旧常識
新常識
こんな方におすすめ
- 断食でなるべくリスクを犯したくない方
- 断食を失敗したくない方
silviarita / Pixabay
ファスティング実施時の健康促進メカニズム
ファスティングを実施すると体内で大きく3種類のメカニズムによって劇的に健康が促進されます。
1)宿便の排出
腸内に食べ物の残りかすが溜まって固まったものを宿便と呼びます。宿便は人体に有害な毒素を吐き続けます。腸内からこの毒素が吸収され、肝臓を経由して血液の中に排出され、様々な不調を引き起こします。ファスティングを続けているとこの有害な宿便を全て排出することが出来、血液から毒素を抜くことが出来ます。
2)オートファジー(自己融解)
ファスティングを行いブドウ糖が少なくなると、身体の中の細胞は栄養になる不要なものを探し、分解してケトン体というエネルギーにする機構をオートファジー(自己融解)と呼びます。この機構により、毒素のたまった脂肪や、おでき、湿疹、いぼ、ポリープ、血管の内膜にへばり付いたアテロームと呼ばれるコレステロールの残骸などが分解され、エネルギーとして消費されていきます。
※アテロームの原因を作るの主な要因としては、トランス脂肪酸があります。トランス脂肪酸をなるべく摂取しないことも健康には重要です。
3)自己治癒力の向上
普段、1日3食の食事を採っている場合、身体はマラソンを完走すると同じ位のエネルギーを使って消化をしています。
食を断つと消化に回していたエネルギーを治癒に回す事が出来るようになります。
この治癒力は大きく、まるで漫画のような効果を発揮します。
捻挫や骨折といった物理的な怪我もファスティングをすると驚くほどの速さで回復します。

ファスティングのその他のメカニズム
参考までに、その他のファスティングのメカニズムにも触れておきます。
好転反応
オートファジーのプロセスによって、毒素のある組織が分解された際にその毒素が血液中に流れます。
この為に一時的に様々な部分が不調となる「好転反応」と呼ばれる症状が発生します。
毒素をため込んでいる部分ほど強い症状が出るため、自分の身体のどこが痛んでいるかがわかる指標にもなります。
糖新生
ファスティングでブドウ糖が身体の中で不足すると、肝臓はタンパク質からブドウ糖を生成します。この現象を糖新生と呼びます。
赤血球や一部の脳細胞はブドウ糖のみを栄養源としますが、ファスティング中にも赤血球が死滅しないのはこの機構がある為なんですね。有事の際にもきちんと機構が用意されていて人体とは本当によくできた仕組みだと思います。
凄すぎるファスティングの効果
上記でご紹介した、ファスティング実施時の健康促進メカニズムによって、色々な病気が改善する可能性があります。その効果を独自に整理してみました。
骨折・打撲・ねんざ・ひざの痛み
宿便の毒素 | - |
オートファジー | - |
自己治癒力の向上 | 🙂 自己治癒力の向上で、物理的な傷の治りが早まる |
腰痛・肩こり
宿便の毒素 | 🙂 肩こりの原因となる、宿便による毒素が少なくなる為、肩こりに成りにくくなる |
オートファジー | 🙂 オートファジーで筋膜の癒着がはがれる為、肩こりが改善されやすい |
自己治癒力の向上 | - |
ガン
宿便の毒素 | - |
オートファジー | 😯 断食で糖分を断てば、ガン遺伝子株の成長率は大幅に低下し、アポトーシス(自死)≒オートファジーを引き起こせるそうです。※詳細は下記参照 |
自己治癒力の向上 | - |
飢餓状態にさらすことで、①がん様タンパク質(RAS2^val19)を発現する酵母細胞が酸化ストレスに敏感になること、②17種のがん細胞株のうちの15種で、化学療法剤に対する感受性が増すことを示した。飢餓をサイクルさせることは、様々な腫瘍の進展を遅らせ、抗癌剤の効力を高めるのに有効であった。神経芽腫マウスモデルにおいて、絶食サイクルと化学療法投薬を組み合わせると、長期間癌化せずに生存できた。4T1乳癌細胞において、短期間飢餓はストレス感受性タンパク質 Akt と S6キナーゼのリン酸化を増加させ、酸化ストレス、カスパーゼ3活性、DNAダメージ、そしてアポトーシスをそれぞれ増加させた。
引用元英文:Fasting cycles retard growth of tumors and sensitize a range of cancer cell types to chemotherapy.
断食をするコトで、Rasと呼ばれる「がん遺伝子」から生成された17種類のがん細胞株のうち15種類に対して腫瘍の進展を遅らせたり、アポトーシス(自死)を引き起こしたそうです。
Ras2 val19株はグルコースで通常の成長を示しますが、ガラクトースなどの貧弱な炭素源では成長率が大幅に低下し、固定相で死にます10。より最近の研究により、過活動Rasが非増殖酵母細胞のプログラム細胞死/アポトーシスを引き起こすことが示されています11
引用元英文:Fructose-1,6-bisphosphate couples glycolytic flux to activation of Ras
歯槽膿漏
宿便の毒素 | - |
オートファジー | - |
自己治癒力の向上 | 🙂 自己治癒力の向上で、治りが早まる |
頭
頭痛
宿便の毒素 | 🙂 上述の肩こりの改善が原因である場合は、改善する |
オートファジー | 🙂 オートファジーによる、食品添加物のデトックスによって改善する |
自己治癒力の向上 | 🙂 物理的な要因の場合であれば、自己治癒力の向上で、治りが早まる |
認知症
宿便の毒素 | 🙂 宿便由来の血液汚染の解消で改善する。 |
オートファジー | 😛 脳血管のつまり(アテローム)がオートファジーでなくなると改善する。 |
自己治癒力の向上 | - |
脳卒中
宿便の毒素 | - |
オートファジー | 😛 脳血管のつまり(アテローム)がオートファジーでなくなると改善する。 |
自己治癒力の向上 | - |
内臓
潰瘍
宿便の毒素 | - |
オートファジー | - |
自己治癒力の向上 | 🙂 自己治癒力の向上で、治りが早まる |
備考 |
心臓病
宿便の毒素 | - |
オートファジー | 😛 血管のつまり(アテローム)がオートファジーでなくなる為、改善する |
自己治癒力の向上 | - |
備考 |
肝臓病
宿便の毒素 | - |
オートファジー | 😛 オートファジーで脂肪がなくなる。 ⇒私も脂肪肝が治りました |
自己治癒力の向上 | 🙂 自己治癒力の向上で、肝細胞の治りが早まる |
備考 |
腎臓病
宿便の毒素 | - |
オートファジー | - |
自己治癒力の向上 | 🙂 自己治癒力の向上で、腎臓の機能が回復し、これに伴い慢性疲労もとれる |
備考 | 😛 朝ご飯を抜くコトでのが効果的 (朝飯を食べると排せつの邪魔をしてしまう) |
腸
潰瘍性大腸炎
宿便の毒素 | - |
オートファジー | - |
自己治癒力の向上 | 🙂 自己治癒力の向上で、治りが早まる |
備考 |
痔
宿便の毒素 | 🙂 鬱血・汚血による炎症を解消できる |
オートファジー | - |
自己治癒力の向上 | 🙂 自己治癒力の向上で、治りが早まる |
備考 | ※食生活が乱れると再発する |
便秘
宿便の毒素 | 😛 宿便による鬱血・汚血に伴う腸マヒが解消されるため改善する |
オートファジー | - |
自己治癒力の向上 | - |
備考 |
動脈硬化、不整脈、高血圧
宿便の毒素 | 🙂 宿便由来の血液汚染の解消で改善する。 |
オートファジー | 😛 血管のつまり(アテローム)がオートファジーでなくなる為、改善する |
自己治癒力の向上 | - |
アレルギー(気管支ぜんそく、花粉症、アトピー性皮膚炎、乾癬症)
宿便の毒素 | 🙂 宿便由来の血液汚染の解消で改善する。 |
オートファジー | - |
自己治癒力の向上 | - |
水虫
宿便の毒素 | - |
オートファジー | - |
自己治癒力の向上 | 🙂 免疫力が向上する為、皮膚の水虫の場合は改善する。 |
リウマチ
宿便の毒素 | 🙂 宿便由来の血液汚染が影響している。 |
オートファジー | - |
自己治癒力の向上 | - |
備考 | 🙂 鼻うがいが効果的 |
ホルモン異常(甲状腺疾患、糖尿病)
宿便の毒素 | - |
オートファジー | 🙂 ホルモンは脂質が原料となる。トランス脂肪酸などの異常代謝を引き起こす脂質が基に、甲状腺ホルモンや、インシュリンなどのホルモン異常を引き起こす。異常な脂質をデトックスするコトによってホルモン系疾患も改善に向かう。 |
自己治癒力の向上 | - |
ファスティングにはちみつを選定した理由
筋肉を落とさないで済む
はちみつを摂取すると、必要最低限の糖質、脂肪、タンパク質を摂取できます。
この為、適量のはちみつを摂取することで、オートファジーや糖新生にて筋肉を落とすことなく、毒素の蓄えられた脂肪を選択的に取り除くことが出来ます。折角ファスティングでデトックスをして健康になっても、筋肉が減ってしまうのはいけてないですからね。
また、はちみつはほぼ完全栄養食です。ビタミンCと塩分を加えれば栄養面は万全になります。
ファスティングでは栄養素が欠損が気になりますが、この点もケア出来ます。
頭痛が少なく済む
脳内のエネルギーがブドウ糖からケトン体に変わると一時的に頭痛が発生します。
はちみつを用いると完全にブドウ糖を断つわけではない為、この頭痛が緩和されます。
はちみつファスティングのやり方
準備期間と復食期間
安全なファスティングをする際は、ファスティング時の身体への負担を軽減する為に、ファスティングをする日数と同じ日数を前後に採る必要があります。
3日間ファスティングをする場合、つぎの様に9日間食事制限を過ごすことになります。
3日間ファスティングの流れ
- 準備期間3日間
- ファスティング実施期間3日間
- 復職期間3日間
5日間ファスティングをする場合は15日間の食事制限をする事になります。
準備期間の過ごし方
準備期間は食事回数と量を減らします。朝ご飯を抜くことで準備期間を過ごすことをお勧めします。
(朝食抜きの生活を過ごしている方は、大掛かりな準備期間はいらないです。)
朝食を抜くメリット
朝食を抜くことは、時間生理学の観点で理にかなっております。
人体の整理リズムは「排せつ」「摂取」「吸収」のサイクルで動いているといいます。朝食の時間帯は、人体の整理リズムでは「排せつ」の時間にあたります。朝食の時間に食事をすると消化器系に対して「排せつ」と「摂取」の両方をさせることになり、負担を掛けることになるのです。例えると、消化器系にサービス残業をさせているようなものです。
1日3食の習慣は電気の発明によって活動時間が伸びた為に広まりましたが、実は人間の身体はこの3食に適応した進化を取れておりません。

ファスティング期間の過ごし方
ファスティング期間は準備期間と同様にして昼と夜の2回のタイミングで食事を行います。
食事は「はちみつドリンク」になります。
はちみつドリンクの作り方
次の材料を調合してはちみつドリンクを作成します。
はちみつドリンクのレシピ
- 水200ml
- はちみつ大さじ1杯(15~20g)
- 塩少々
- ビタミンC(アスコルビン酸など)

気分はモンハンの回復薬グレードです(笑)
ファスティング中にこれを飲むとめっちゃうまいです!
飲んだ時に頭の中に幸せ感が到来します。
エンドルフィンとかドーパミンだかの幸福ホルモンが絶対出ていると思います。
お勧めのはちみつ
私のお勧めのはちみつは百科蜜です。はちみつの中でも百科蜜は色々なはちみつが調合されていて、栄養価が高いです。この期間は、食費も大分削減できるので、その分贅沢して自分のこだわりのはちみつを選んじゃいましょう!
お勧めの塩
塩分がないとデトックスも滞ってしまうので、摂取が必要です。
私のお勧めは、ヒマラヤンピンクソルト、ブラックソルトといった岩塩です。普段摂取出来ない様々なミネラルを含んでいます。こちらも自分のこだわりの岩塩を選びましょう!梅干しなどで代用しても良いです。
ビタミンC
特にこだわりはありませんが、1日分1パックなど個包装になっているものが調整しやすいと思います。
水分をこまめに摂取する
普段は食事によって必要な水分の1/3を摂取していますが、食を断つとその分の水分を摂取する必要があります。また、ファスティング中は、胃酸を薄めるためやデトックスの為に水が必要となります。なので、こまめに水分補給をするようにしましょう。2L/日の量の摂取を目標にしましょう。

好転反応や宿便の排せつ、集中力の高まりを楽しむ
ファスティング中は「なんで自分は食べれないんだっけ」といったようなマイナス視点でとらえないように心がけましょう。
ストレスで逆に健康が悪化したりしても勿体ないですし。身体におこる現象を楽しんだり、有効活用しましょう。私の例を3点ほどご紹介します。
1)好転反応に期待する
好転反応は自分が健康になっているという証拠です。一体自分はどこに毒を抱えていたのかが判る瞬間なので、この反応を期待して待ちましょう。
2)排泄物を楽しむ
下品な話ですみません。黒っぽい宿便がいつ出るかその時を待ちましょう。
そして宿便が出た後のおならの臭いをかいでみましょう。臭いが消えていれば、宿便が排出されているといってよいでしょう。
3)集中力の高まりを利用する
ファスティングの日数が増えると、集中力が増すようになります。テストなどにこのファスティングを当てると高得点が期待できるでしょう。私もファスティング中にTOEICを受験したことがありますが、勉強度合は変えずに50点ほどスコアが伸びました。
消化器官にエネルギーを使う必要が無い事や、ケトン体消費によって脳内にα波が出ている事が影響しているのだと思います。

analogicus / Pixabay
復食期間の過ごし方
ドカ食い禁止
つらいファスティング期間を乗り切った後の復食期間が実は一番注意が必要です。味覚が増しており、食べるものがなんでも美味しく感じるようになっています。
ここでドカ食いをすると腸閉塞という腸管がつまってしまう怖い症状が発生することがあるそうです。また、栄養の吸収が追い付かずに排せつの負担を高めてしまうこともあるようです。(私も、ファスティング後に尿糖の状態が発生したことがあります。)

野菜〇、肉魚×、よく噛んで食べる
この期間は肉・魚をさけて、野菜を中心に食べるようにしましょう。肉・魚で動物性たんぱく質を摂取すると胃酸の分泌が一気に増え、胃粘膜が荒れる事がある為です。
また、食品は出来るだけコンビニやスーパーで売っている加工食品はさけましょう。折角デトックスしたところを食品添加物で汚すのは勿体ないですからね。食べる際はよく噛むことを意識しましょう。消化がよくなりますし、おいしさを噛みしめられます。

アルコールも禁止
復食期にアルコールを飲むのは危険です。いつも水のように酒を飲む酒豪でも、日本酒をなめただけで倒れそうになった事例もあるそうです。
私も、復食期2日目に親族との酒盛りがあり、誘いを断れずワインを少しだけ飲んだことがありました。その後、夜遅くまで話し込んだり受動喫煙したのもありますが、喉が荒れて声帯炎になり、ひどい思いをしました。

まとめ
はちみつファスティングはリスクを低く健康を促進することが出来る方法です。
本当に多くの病気に劇的な効果がある手段なので、健康に悩みを持っている方には勇気をもってチャレンジしてもらいたいです。
ガンになって放射線治療を行うなら、、、
腎臓病になって人工透析するなら、、、
その前に踏みとどまって一度ファスティングをしてみてください!
困った時に頼るべきは医者ではなく自分の中の自己治癒力を頼る、それが今後の医療や健康の在り方だと私は考えます。
この記事を読んだあなたにオススメの記事
断食中に宿便が出なかった時用のノウハウです
そもそも、毒はどうやって身体に蓄積されるかご存知ですか?
閲覧ありがとうございました。
ではでは(^^)/