アキレス腱は運動前に伸ばさないほうが良い?
一般的に運動前にウォーミングアップが推奨されますが、ここで行うストレッチの中には実施すべきではないものも存在します。
これまで私が経験してきた体育の授業や部活動では、ウォーミングアップですべきでないストレッチをしている現場が多かったので、認識を改めてもらうべく、その詳細をご紹介します!
こんな方におすすめ
- 日常的に運動を行われている方
- 運動時にパフォーマンスを上げ、怪我を防ぎたい方
目次
運動前のストレッチの目的と種類
運動前と言えばウォーミングアップとして、怪我を予防する為やスポーツのパフォーマンスを上げる為に各種ストレッチをすることが当たり前の習慣として定着しております。これは正しいのですが、一部のストレッチは実施すると逆に怪我を招いてしまいますし、スポーツのパフォーマンスを下げてしまうものが存在します。
そもそもストレッチにはどういうものがあるかというと、動的ストレッチと静的ストレッチの2種類に大別されます。
先に結論を言ってしまうと、後者の静的ストレッチがウォーミングアップに適しておりません。
動的ストレッチ
動的ストレッチがどのようなものかというと、ラジオ体操のように、反動を付けるなどしてリズミカルに関節を通常の可動域以上に動かして筋肉を刺激し、関節の可動域を広げて柔軟性を高めるストレッチです。
この動的ストレッチは、心拍数や体温を上げることができるので、運動前に適したストレッチと言えます。
静的ストレッチ
静的ストレッチは、反動や弾みをつけずに30秒以上の時間をかけて筋肉をゆっくりと伸ばし、伸展した状態を維持するストレッチで、柔軟性のアップや可動域を広げる効果があり、その効果は動的ストレッチより高いです。
但し、静的ストレッチは堅く関節を固定することで機能するアキレス腱やひざ関節などの筋肉や腱に対して実践すると、筋力発揮が低減することが報告されており[i]、実施することで逆に運動パフォーマンスを低減させ、ケガを引き起こしやすくしてしまうのです。
ですので、静的ストレッチをする場合は、運動後や寝る前にしましょう!
[i] [早稲田大学大学院 スポーツ科学研究科, 2017]筋機能を損なわずに柔軟性を高める 新たな方法論の探求
おわりに
といったところで、ウォーミングアップの時にアキレス腱を伸ばしたり、ひざの裏をぐぐっと伸ばす静的ストレッチはせずに、ラジオ体操のような動的ストレッチに留めましょう!
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