テクノロジー 考えた

五感を切り口にテクノロジーの進展を予想する

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五感を切り口にテクノロジーの進展を見ると、一定の法則性が見出せ、未来に台頭するテクノロジーを先読み出来るのではないかと思い、分析をしてみた。
現在、五感の中で一番進展しているのは視覚だ。これは、人間が五感の中で知覚している情報の中で、視覚が8割を占める重要な感覚だからだ。視覚情報を切り口にテクノロジーの進展を見ると、他の四感も同様の道筋でテクノロジーが進化すると予測できそうだ。また、五感を組合せることで、産まれるであろうインスピレーションが見えてくる。本稿では、視覚の属性を分解し、五感毎のテクノロジーの進展を考えつつ、五感融合を切り口にこれからの時代で創成されるであろうコンテンツを予想する。

『産業教育機器システム便覧』(教育機器編集委員会編 日科技連出版社 1972)
視覚 83.0%、聴覚 11.0%、嗅覚 3.5%、触覚 1.5%、味覚1.0%

『屋内照明のガイド』(照明学会編 電気書院 1980)
視覚 87.0%、聴覚 7.0%、嗅覚 3.5%、触覚 1.5%、味覚 1.0%

第1の五感:視覚のテクノロジー

五感の中で一番テクノロジーが進展しているのは視覚である。というのも、視覚は周囲の情報の中で8割を占めており、一番情報量が多いからである。視覚情報のテクノロジーの進展として色々な切り口で発明されたモノをみてみよう。以下の切り口で他の四感と照らし合わせ、未だ進展していないモノはこれから進展があると予想されるモノになる。

保護

ゴーグルのような水中や雪中などでも視覚を保つモノが産まれた。

性能強化

近視や遠視を解決する為に、ルーペ眼鏡コンタクトが生まれる。遥か遠くの世界を視覚する為に望遠鏡が発明され、ごく小さい世界を視覚する為に顕微鏡が発明された。基礎研究はまだまだ続いており、遠い惑星を見通せる技術は地球や宇宙といった枠組みをさらに広げてくれるかもしれない。

保存

誰かの視点を保存し、共有したり後世に残す為、カメラビデオカメラが産まれる。

再生

カメラで保存した画像は写真という形で再生され、モノクロから色が付くというような形で情報量が増えて進化している。
ビデオカメラ動画で保存した映像も、同じくモノクロ映画で再生され、色が付いて進化し、4K、8Kとこの先も精度を伸ばしていく。
一方では、場所の制約が小さくなる方向でテクノロジーが進展している。映画館(8ミリビデオ→VHS→DVD→ブルーレイと性能が進化)→スマホといった具合にだ。モバイリティーの追及の為にやはり装着型として眼鏡やコンタクトに対して映像を付与するテクノロジーが進化するだろうし、人体に一歩踏み込んで網膜に投影するというテクノロジーも進展すると思われる。

多角化

単に遠くや近くを視認するのではなく、別の視点を追求することでもテクノロジーが進展している。
複眼視点としての360度動画、衛星視点としてのGoogleMapYahooMap、内部視点として、体内向けの胃カメラや地殻内部向けのマントル観測などである。

作成

ペイントソフトやアニメーションで視覚情報を作成する事が出来るようになった。昨今は、作成したデジタル情報を視覚情報として融合する、VR、ARが盛んである。これらは絵本やマニュアルなど多くのコンテンツを産み新しい文化を創ると予想される。


他覚の符号化とマッピングで進展する

他の四感を符号化し視覚化することで視覚情報をさらに進化させ、他の四感と融合するのではないか。嗅覚情報や味覚情報などは中々捉えどころがないが、符号化が進めば、定量化でき、MAPに情報を融合させるなどの融合コンテンツが多く創出されると予想される。

 

第2の五感:聴覚のテクノロジー

五感の中で、視覚を追随するのが聴覚であり、 7.0%から11.0%ぐらいの情報を聴覚から得ている。

視覚と足並みを併せて進展する

視覚を追随する形で聴覚も強化、保存、再生、360度化とテクノロジーは進展している。
これからも視覚と足並みを併せて進化していくと思われる。
視覚で新たなテクノロジーが創出される際は、聴覚とワンセットになるだろう。

保護という観点で、水中での進展の可能性がある

聴覚の保護には耳栓のような簡易的なものがあるが、水中での保護は進展の余地がある。
水中で音は空気中の4倍のスピードで伝達されるために空気中と同じ聴覚は保護出来ていない。
コンバーター付きの耳栓やマイクが出ると水中での生活が変わるかもしれない。レジャー業界で活用される事になりそうだ。

第3の五感:嗅覚のテクノロジー

人間が取得する情報の中で、視覚、聴覚に次いで3.5%と低い値を示すのが嗅覚だ。

嗅覚の強化テクノロジーは未開拓?

視覚や聴覚と比べると嗅覚能力の強化はあまり進んでいない。
視覚ならば、眼鏡コンタクトレンズ望遠鏡顕微鏡
聴覚ならば、補聴器ソナーがあるが、嗅覚で思い当たる製品として一般的な物はない。
それは、情報として必要性が低いからだと考えられる。または、テクノロジーとして嗅覚の拡張が難しいのかもしれないが基礎研究は進んでいなくもないようだ。

嗅覚の強化テクノロジーが産まれれば、麻薬犬などが必要なくなり、調査などがしやすくなる。
わんちゃんをコントロールするのもかわいそうだしね。

嗅覚はモノをラグジュアリー(高級)にする

これからの時代、商品や品質で差を付ける場合は、嗅覚が鍵になるのではないかと思う。
あまり、参考とされない情報に思われがちだが、嗅覚には大きな特徴がある。それはモノをラグジュアリー(高価)にするという性質だ。香水や、おいしい料理は、嗅覚情報が洗練されている。いくら見た目の視覚情報や声などからくる聴覚情報が良くても、香り(臭い)などの嗅覚情報が悪い場合は評価が下がってしまうという事も逆説的に嗅覚の重要性を示している。商品の性質に優劣を付ける為に、非常に重要なファクターとなるのが嗅覚である。

第4の五感:触覚のテクノロジー

嗅覚に次いで 1.5%の情報を取得するのが、触覚である。

触覚は手広くテクノロジーが進展している

触覚は手袋靴下といった直接触覚機能を「保護」するものが存在している。
「強化」として触覚が過敏なものは危険なものであり、視覚情報から理解出来る為、あまり進んでいないし、これからも進まないと予想。強いて挙げるなら性行為の鋭敏さを満たす為のコンドームなどが思いつくところか。
スプーンといった食器や、ピンセットトング磁石など、人間が直接操作し難いものを操る「拡張」テクノロジーも進展している。
肌触りの良い着物から、低反発枕といった、触覚の感覚を再現する「再生」テクノロジーも出回っている。

触覚はデジタルコンテンツとの融合で新感覚の道を開く

4Dなどの映画では、触覚との融合で新感覚のコンテンツを創り上げたが、他の既存のコンテンツに対して触覚を追加すると、
「新感覚」という評価を付与する事ができる。
様々なデジタルコンテンツに対して、触覚を生成・再生する技術を加える事で、新感覚を産みだしていくことであろう。

第5の五感:味覚のテクノロジー

符号化によって標準化

味覚は口コミなどで評価がデジタル化されているものの、符号化によってさらに標準化がされるようになると予想される。
味覚の強化はあまり進んでいないが、もしされたなら麻薬系の依存性を強める危ないモノになる可能性が高い。

まとめ

五感を切り口にしたテクノロジーの進展に関する考えを纏めますと・・・

  • 五感のテクノロジーは視覚情報が先進し、他の四感は視覚情報を追随する
  • 聴覚は視覚とほぼ並列でテクノロジーが進化する。水中などの分野で基礎研究が進み可能性あり
  • 嗅覚は強化の基礎研究で大きく進展する可能性があり、味覚と合せて符号化によって視覚情報にマッピングされる
  • 触覚はデジタルコンテンツと融合する事で、新感覚を産みだす

以上

ではでは(^_^)/

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