未来を見通す先見性を与えてくれる本５選

IoTという切り口で今後のテクノロジーの管理の仕方や発展の仕方のモデルを教えてくれる良書。2016年発行ですが、2019年現在でもここに記載されている内容は非常に参考になると思います。

• テクノロジーの成長速度が加速している
  テクノロジーの進展はどんどん加速していて人の７倍の時間の進み方で発展するドッグイヤーを超え、
  人の１８倍の時間の進み方で発展するマウスイヤーの速さに迫りつつある
• テクノロジーの管理の仕方が重要になる
  そんな時代についていくためにはテクノロジーの管理を変えていく必要がある
  ポジティブリスト型の認可制度から、ネガティブリスト型に変える必要がある
  データや技術のガバナンスは「集中」から「分散」へ遷移させることが重要
• 部分最適化から全体最適へ（アグリゲート・コンピューティング）
  産業全体でひとつのロボットとして自動連係する「アグリゲート・コンピューティング」が必要となる。
• オープンデータ・API
  アグリゲート・コンピューティングを成り立たせるのは、オープンデータ・オープンAPIの技術である。
  よりユーサビリティーを考慮したAPIを造ることが肝要である。
• ナチュラルユーザーインターフェースが求められる
  より自然な形でデータを収集できるようにする為、「ナチュラルユーザーインターフェース」が求められる。
• アイデアとして
  上記の考慮ポイントを踏まえて、実現できるアイデアをいくつか紹介されている
  ・ICカードと個人の趣味・嗜好・宗教を連携することで出来上がるサービス
  ・道路に埋め込んだチップの多様な使い方

ブロガーとして有名なちきりんさんの著書です。革命とは「パワーを持つ層の交代が起こること」という定義がイノベーティブでした。今から起こるであろう革命は誰から誰に対するパワーシフトなのか？そう考える事で未来が読めると思いました。個人的には「資本を持つモノ」から、「真に価値あるに資本を使うモノ」にパワーがシフトすると考えます。
本書では次のようなパワーシフトが予期されており、参考になります。

• 国家から企業へ、企業から個人へ
• 先進国から新興国へ
• ストックからフローへ（お金も人間関係も）

ご紹介不要かもしれませんが、2018年5月時点で20万部以上の発行部数を達成した良書。内容としては経済圏の民主化の概念が面白かったです。メタップスの佐藤航陽さんの普段の考察習慣から具現化された理論は、我々のなんとなく感じていたものを具体的に代弁しており、さらにその積み重ねた先に我々のまだ見ぬ未来を想起させてくれます。

ドッグイヤー、マウスイヤーというテクノロジー成長速度が加速する時代において、計画立てることは役立たず、適切に時流に乗る方法にはなりません。本書の中で、原理原則の「パターン」を判断基準にする事がこの時流に乗る法則であり、未来を先回りする為の手段であると説いています。とりわけ「テクノロジーは人間の機能を拡張し、水や空気のように生活の中に溶け込み、やがては宇宙まで広がる」という法則を基準にした観点がイノベーティブで、この法則からIoTやAIに関するテクノロジーも水や空気のように浸透するという見解が面白かったです。個人的にはお金2.0よりもこちらのが参考になりました。