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プレート説に代わる地震予知の方法「熱移送説」「電離層モニタリング」「群発地震観測」の紹介

2019年3月28日

プレート説での地震の予知は全くあてにならない?ということで、地震の発生のメカニズムとして有名であったプレート説がほとんど当たらないということで、今回は最近台頭してきている熱移動説や、電離層の観測、群発地震の観測による地震の予知方法をご紹介します。

こんな方におすすめ

  • 地震が気になってしょうがない方
  • 地震に備えたい方
  • 地震を先読みしたい方

プレート説は机上の空論

地震のメカニズムを考慮する上で、今だ幅を利かせているプレート説ですが、昨今はまるで根拠のない理論であることがわかってきました。これは近年の技術革新での観測結果が、プレート説の理論を全て否定したからです。プレート説は「マントルの対流でプレートが動く」というモノで、次の①~③の理論から成り立ちますが、それぞれ近年この理論が覆えされてきております。

プレート説の理論近年の技術革新でわかったこと
①海嶺でプレートが誕生する熱量計、磁力計で温度を調べたところ、プレートが産まれるはずの海嶺には熱いマントルが無く、冷たかった (総合科学ジャーナルの『Nature』で指摘された)
②プレートは冷たく巨大で壊れない板状岩層である太平洋の底は地下1000kmまで暖かく、太平洋プレートと想定していた冷たい巨大な板状岩層は存在しなかった
③プレートは遠距離移動するマントルはプレートを引っ張れるほどの粘着力がなかった
(東京大学教授の上田誠也氏が証明)

「熱移送説」による地震予知

全く地震の予知があたらないプレート説に代わる地震の発生のメカニズムの理論として、熱エネルギーの移動に着眼した「熱移送説」という理論が出てきています。

以前の地質学者は、地下20m の状況もよくわからなかったそうですが、昨今のマントルモグラフィというMRIの技術を地球科学に応用した技術によって地球の内部を画像化出来るようになり、この熱移送説が提唱されたそうです。熱移送説をかいつまんで説明すると、熱エネルギーが、地球の地核(特に外核)からスーパープリューム(高温の熱の通り道)を通って地球表層に運ばれ、その先々で火山・地震活動を起こすというものです。地震が起きるメカニズムは、「熱移送に伴って温度上昇」→「岩盤中に含まれる水の液体圧上昇」→「岩盤全体の体積膨張」→「高温体が膨らむことで岩石が変形・破壊」→地震や噴火が発生というような理屈だそうです。

熱移送説について、詳しく知りたい方は、こちらの書籍を閲覧してもらえればと思います。

ちょっと残念だったのが、熱移送説による予測で2018年初位に地震が予想されていたんですが、あたりませんでした。ですが、地震が発生しないほど、内部的にエネルギーが貯まっているという解釈も出来るかもしれません。

「電離層の状態観測」による地震予知

地震雲の仮設に近いモノですが、地球を取り巻く電離層の状況を観測することで、地震の予測が出来る可能性があります。情報通信研究機構NICT(National Institute of Information and Communications Technology)の電離圏ワーキンググループが電離圏の概況を観測しています。

電離圏の概況は稚内、国分寺、山川、沖縄の4拠点にあるイオノゾンデで観測され、こちらのページで閲覧できます。この中でF地上 140~400kmにある電離層であるF層の概況を眺めていたら、震災時とそうじゃないときの波形の違いがあることに気が付きました。東北大震災や熊本震災の時と2019.3.27現在のキャプチャーを取って比較してみたのが下図です。

なんだか、震災が発生した時の波形が荒く見えないっすか?
これはたまたまかもしれませんが、傾向を分析すると地震を予知する上で、優位な傾向が見つけられるかもしれません。地震雲の発生に関する仮説にイオン化がありましたが、その裏付けになるかもしれませんね。

「群発地震のモニタリング」による地震予知

2011年3月11日に発生した東日本大震災のデータを見ると、予震としてわかりやすく群発地震が発生していました。以下の画像は、気象庁のデータベースから当時の地震データを抽出して動画にしてみたものです。3/9ぐらいから太平洋で地震が群発しているのがわかります。

このように群発する地震が起きたら、要注意ってことですね。

ただし、2016年4月14日の熊本大地震のときはこういった群発地震の前兆はなくて、すべての地震を予知出来るわけではないですが、検知が出来るものもありそうだと思いました。

「重ね合せの原理」による地震予知

前回と今回で、合計5つの観測による地震の予知方法をご紹介してきました。

地震の予知方法

  1. 地震雲の観測
  2. 動物の挙動の観測
  3. 熱移送説による予測
  4. 電子層の観測
  5. 群発地震の観測

これらの予知情報は単体で予知するのだと確率があまり高くないと考えています。が、重ね合せてみたときに地震の予知精度が高まるのではないかと、私は考えています。

情報は1つだと、あまりあてになりませんが、2つ、3つと別々の観点における情報が同じ傾向を示したときに、予測の確率は上がると考えているからです。なので、これからの地震予知は一つの方法論で、完璧な予知しようとせずに複数の観測結果を元に予知をすべきなのではないかと、私は思います。

おわりに

地震の予知方法として、熱移送説、電離層の状態観測、群発地震のモニタリング等をご紹介し、色々な情報から重ね合わせることで地震の予知の確率が高まるのではないか?といった考えをご紹介しました。

この先何処かで、地震予知のプログラムを作って定期的に予測情報を発信出来ると良いなと思ってます。カラスにICチップ付けてみたって方や、熱移送データをお持ちの方電子層のデータを抽出したぜって方いたら、一緒にそういったサービスを創りませんか?興味がある方はお声がけください(^o^)

他にも地震予知に関する色んな情報をご紹介しておりますので、気になるフレーズがありましたら観ていってください!

ご閲覧ありがとうございました。
ではでは(^^)/

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ゆーはち@ライフハッカー

ヘルスケアをはじめとするライフハック情報を発信し、常識の新陳代謝を促しています! 主な著書は「新陳代謝すべき健康の常識

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