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運動の極意?足の裏の認識を変えるメリット

2021年9月29日

あなたは、運動をするときに足裏の重心はどこにおいておりますか?

多くの方は母指球と答えると思いますが、これはそれっぽい理屈で説明がつく為に広く信じられていますが、実は誤った常識です。今回は運動をする際に足の裏のどこに重心を置くべきかをご紹介します。

こんな方におすすめ

  • バスケットボールやサッカーでのドリブルでの突破力に自信の無い方
  • ねこ背を治したい方

足の裏の重心は「つま先」に置くべきか、「かかと」に置くべきか

足の重心の認識にも大事なポイントがあります。起立時や歩行時に重心をどこに載せているかと聞かれたら、スポーツに関わった事がある人ほど「つま先」や「母指球(ぼしきゅう)」と答えると思います。

これは、そうすべきと教え込まれる為ですが、優秀なスポーツ選手や著名な武道家は、つま先ではなくかかとに重心を持っているそうです。

では何故、優秀なスポーツ選手や著名な武道家が踵に重心を置くのでしょうか?

足の裏の重心を踵におくと「前進力(瞬発力)が上る」

かかと重心のメリットの一つには、つま先重心よりも前進力(瞬発力)が上がることが挙げられます。

何故、踵に重心を載せているときとつま先重心で瞬発力に差が出るかと言うと、つま先重心は前進にブレーキを掛けてしまう為です。

これは起立状態から前後に倒れようとした際の挙動で確認が出来ます。前に倒れようとする場合、無意識につま先で踏ん張り前進力にブレーキをかけて、倒れずに留まることが出来ます。これに対して、後ろに倒れようとした場合はステップバックして後ろに足を出して後ろへ加速したはずです。この様に、つま先重心だとどうしても前進力にブレーキがかかってしまうので、その際の瞬発力が落ちてしまうのです。

この証拠というわけではないですが、NBAで活躍しているバスケットボールプレイヤーの動きをよくよく観察すると、かかとはドライブで抜き去るギリギリまでかかとは浮いておらず、重心が踵にかかっているのがわかります。

また、古武道の中でもこの踵の重要性を示唆されております。例として、かの有名な兵法家である宮本武蔵の著作である『五輪書』の一文をご紹介します。

一、足づかいのこと

足の運びようは、つま先を少し浮かして、かかとをしっかりと踏まなくてはならない。足の使いかたは、時と場合によって、大幅、小幅、遅い、速いの違いはあっても、ふだん歩むのと同じである。足づかいにおいて、地を飛び跳ねるような足づかい、地から浮かせるような足づかい、地を踏んでその場に張り付くような足づかいの三つは、兵法でもっとも嫌う足づかいである。(以下略)

[鎌田 宮本, 1986]五輪書

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瞬発力を上げる場合は、抜重することが大事だとも言われたりします。

足の裏の重心を踵におくと「姿勢を正す」ことが出来る

また、足の裏の重心を踵におくと、起立した時の姿勢が正しくなるという特徴もあります。

つま先や母指球に重心があると認識していると、体が倒れそうになり、この姿勢を正そうと前傾姿勢に身体が強張り、ねこ背になります

よく、ねこ背の人へのアドバイスとして「胸を張って、背筋を伸ばせ」と言われますが、これは誤ったアドバイスで「無理に良い姿勢に見えるもの」を作ってもねこ背は治りません。

ねこ背を治す為に意識すべきポイントは、足の重心を踵におくことなのです。

おわりに

ということで、スポーツに取り組んでいる方は一度ご自分が歩く際や運動する際に足の裏のどこに重心をおいているかを把握し、つま先重心にしている場合は踵重心にすることをお勧めします。

 

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