昔から、「食べて直ぐ横になると牛になる」と言われ、食後に横になることは悪習慣として広く知られております。
今回は、健康視点で観たときに「食べて直ぐ横になる」のが実は悪い事ではないことが分かったので、その理由や何故、食べて直ぐ横になるのが悪いことというイメージが付いたかについて解説します。
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- 食べて直ぐ横になると何がいけないか知りたい方
目次
「食べて直ぐ横になると牛になる」という教訓が産まれた理由
まずは何故、「食べて直ぐ横になると牛になる」という教訓が産まれたか、その背景を解説します。
この教訓の文の後半の「牛になる」で伝えたかった教訓は「食べたものを吐き出し易くなる」です。これは牛が4つの胃袋を持っていて、草を消化する為に食べて飲み込んだものを胃で発酵させて、口に戻して飲み込んでを何度も繰り返す反芻という習慣を指しており、食べて直ぐ横になると牛と同じように胃から食べたものが出てしまうことを注意した為と考えられます。
実際に、日本人の20~30%は、瀑状胃といって入り口の噴門の位置が低い為に、横になることで胃酸の逆流や胃の炎症が発生し、食べたものをリバースしやすい人がおります。ですので、そういうことにならないようにという意味で産まれた教訓と考えられます。
この教訓を、牛が持つ「太った」イメージと結び付けて、「太り易くなる」と解釈している人がいますが、そういった意味はないので、注意が必要です。
食べて直ぐ横になることのメリット
実際に、食べて直ぐ横になることは、いくつか注意点はあるもの健康上はとても良い習慣です。
右側を下にして寝ると胃の消化を助ける
食後は身体の右側を下にして横向きの態勢で寝ると、胃の消化がスムーズになると言われております。
これは、胃袋の出口である幽門が下を向き、続く十二指腸へ流れ易い向きになる為です。
肝臓への栄養供給
また、食物を消化するためには、胃や腸に大量の血液が必要であり、血液中に取り込まれた栄養分を分解して肝臓に蓄えるためにも大量の血液が必要です。
ところが、食後すぐに仕事や運動をすると、血液が脳や筋肉に分散するため、消化器系の臓器への血流量が著しく減少してしまいます。
この肝臓に流れこむ血液量は横になっている時が最も多く、起立状態でその70%、歩行や走行すると 20~30%まで減少してしまうと言われております。
このことからも、栄養分をきちんと肝臓に供給する為には食べて横になることが有効と言えます。
昼間の仮眠は効果あり
食べて直ぐ寝ると、太ると思われている方が結構多いのですが、ランチ後の仮眠はその範疇外になります。
ランチ後に仮眠をすると、ノルアドレナリンという副腎皮質ホルモンの一種で脂肪の代謝を促進してくれるホルモンが分泌されます。このホルモンが分泌される為、逆に昼の仮眠はダイエット効果が見込めます。
また、体内時計(サーカディアンリズム)の観点で、このランチのタイミングは脳を小休止させるのに適した時間と言われており、仮眠をとることで脳に溜まった疲労物質が解消され集中力の向上も見込めます。
食べて直ぐ横になることの注意点
但し、食べて直ぐ横になる際には、姿勢によって最初に説明した吐き戻しをし易くなったり、消化不良を起こしやすくなったりします。
ですので、食べて直ぐ横になるときは、次の点を守るようにしましょう
注意ポイント
- 上体は高くして寝る(胃酸の逆流を防ぐ為)
- 体の左側を下にしたり、うつ伏せで寝ない(消化不良を防ぐ為)
- 仮眠をとる場合は昼食時のみとし、15分~20分の時間のみに制限する
おわりに
「食べた直後に横になる」ことは注意点を守れば、良い習慣と言える為、積極的に取り入れる事をお勧めしたいと思います。
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