人類は先延ばし癖があり、実際に問題が露呈するまで、対策を講じようとしません。夏休みの宿題を最終日に頑張ってやるように、あるいは納期前になって徹夜作業で課題を解決したり。今、まさに先延ばしになっている大きな課題は環境問題です。資源の枯渇や温暖化の進行、環境汚染は取り返しがつかない状況に
至るまで、秒読みに入ってきています。それは、1世紀や2世紀の話ではなく、20~30年といった近い未来に発現します。今回は、この環境問題の解決を裏支えするような仕組みを思いついたのでご紹介します。
こんな方におすすめ
- 子供・孫の為に出来ることがないか考える環境志向のアーリーアダプター
- 投資先に悩む資産家の方
目次
環境問題のいま
温暖化問題
北極の永久凍土に眠る大量のCO2放出
温暖化の進行を止められる境界線は、北極の氷が溶けるまでと言われています。何故かというと、北極の永久凍土には大量のCO2が凍結されているからです。物量にしてみると、自家用車500万台が年間に放出する量のCO2が凍結されています。このCO2が放出されると、一気に温暖化が進むことでしょう。
氷より温度の高い海面露出
また、氷が溶けると、海洋の表面積が広がります。太陽熱の吸収率は白色である凍土よりも海面のほうが高い為、熱吸収率の差の分大気が暖められやすくなり、一層温暖化が進みます。北極の氷が溶ける事によって、温暖化が加速する為、北極の氷が溶けるまでが温暖化をせき止められる分界点と言われています。
資源の枯渇問題
資源の枯渇も深刻な課題です。原油と天然ガスが限りある資源という認識はもはや説明は不要でしょう。この為に色々な代替燃料が模索されています。代替燃料を探す取り組みとは別に、燃料の消費量自身を減らしていく必要があります。エネルギー保存則上、どんな資源を用いたとしても枯渇の一途をたどる事は避けられないためです。また、金属の資源も銀は10年、亜鉛は15年、ニッケルは30年で枯渇すると予想されています。採掘方法の改善により、いくぶんか枯渇時期は延命されると思いますが、それでも有限であることに変わりはない為、対応策を講じる必要があることは言うまでもありません。
環境問題の解決を裏支えする仕組み
環境問題の解決をする為に、テコとして働く時代背景をみていきましょう。
資金余りのいびつな時代
現代において、国が持つ法定通貨の主な使途は資産経済(金融経済)です。消費経済(実体経済)と比較すると資産経済(金融経済)1:9という位の比率で資産経済で資金が巡っている状態です。企業が持つ内部留保(余り金)は400兆円と言われており、資産家は自分たちが利する投資先を探している状況があります。
資産経済(金融経済)における資金余りの流入先を創る
インセンティブ投資(環境対策の施行者へインセンティブを付与する)
この内部留保の投資先として、環境対策へのインセンティブの付与が出来る仕組みを創ります。環境対策に有効な施策を行ったモノにはインセンティブが与えられるという仕組みです。この仕組みにはインセンティブを与えたという事実が確実に残り、可視化出来るという特性を与えます。今流行りのブロックチェーンなどの改竄不可でオープンなテクノロジーで構築します。この仕組みが何故、環境問題の解決に進むかというと、この仕組みを回す人々は全てWinWinとなると考える為です。
インセンティブ提供者と受領者がWinWinとなるカラクリ
この基盤を用いてインセンティブを提供すると、インセンティブの提供者はエコに関与したという改竄不可なデジタル化された実績を手にすることが出来ます。この改竄不可なデジタル化された貢献の過多によって、インセンティブ提供者は環境という人類に対してかけがえのないモノを守る為の投資をしたという称賛と影響力を得ることでしょう。影響力は資金への流動が可能で在るコトは、昨今のGAFAが証明しています。今は流動性が低いかもしれませんが、今後はこの影響力と信用を備えたデジタル情報は(トークン)、法定通貨よりも利便性が高いという理由で主流となります。トークンの利用が増え流動性が高くなると、企業が抱える内部留保はトークンに流入していくと予想します。
昨今の資本主義で勝ち抜く為の正攻法は小手先技ではなく、真に価値があるものを提供するコトであるという見解がマーケティングでも広まってきました。真に価値あるものへの提供をわかりやすくデジタル化して証明化できれば、不動の影響力を得て勝ち抜く事が出来るように為、投資先としては非常に魅力的になるはずです。インセンティブ受領者についても言及すると、インセンティブ自身とエコに貢献したという影響力も手にすることが出来ます。
◆資源枯渇・環境汚染対策へのインセンティブ投資
このインセンティブ投資の仕組みを、具体的にどういう環境問題の解決に繋げていくかのイメージをご紹介していきます。
シェアリングエコノミーに対するインセンティブ投資
シェアリングは、モノを如何に長く使えるか、廃棄せずに使えるかといった節約の観点で、資源の枯渇に対して有効な施策です。シェアリングを加速させるべく、シェアリングを提供した人とシェアリングを受けた人に対して、インセンティブを与える仕組みとすれば、シェアリングの割合が高まり、資源枯渇の到来を遅くすることが出来ます。
売り切り(コンビニの廃棄対策向け)に対するインセンティブ投資
実は、日本は廃棄大国として有名です。毎日お茶碗1杯のご飯に相当する食料を廃棄しています。この一因として、コンビニでの廃棄率が品質の過多を図る指標として使われているコトがあげられます。この状況を打破する為に、売り切りが出来る仕組みとして、廃棄対象もしくはそうなりそうな商品を売り切った販売者と購入した者に対してインセンティブを与える仕組みを作ります。また、単純に廃棄率が低い店舗にはインセンティブを与えてもよいかおしれません。廃棄物の軽減として、生産量の見直しも進むでしょう。
エコ品目作成支援インセンティブ投資
上記のようなインセンティブを付ける仕組みが増えてくると、品目ごとの廃棄率や、リサイクル率、シェアリング率みたいな指標が出来あがって来ると予想されます。廃棄率が低く、リサイクル率やシェアリング率が高い品目を製造した企業には、インセンティブが与えられるようにします。こうすることで、商品開発の際から環境への配慮が必要とされるようになります。
生産地と消費者の物理的マッチングへのインセンティブ投資
食料生産地が無い地域に農家として移住することや、農家が過多である地域に消費者として移住する判断を行ったモノにインセンティブを与える仕組みを作ります。この仕組みの目的は、資源の節約にありますが、従来の方策である「配送品質の改善」ではなく、生産地が各地に出来る事による「生産の改善」で解決を図ろうとするコトです。輸送距離を軽減する為に、最善の行為が何かというと、輸送する必要性を少なくコトであるという発想です。この仕組みによって、燃料消費が削減されれ、消費に伴うCO2・NOXなどの環境汚染・温暖化の進行を抑制します。
まとめ
環境問題の解決を裏支えする仕組みに関する考えをご紹介してきましたが、如何でしょうか。あまり、実現する未来のイメージが予測出来ないでしょうか?それもそうですね、未来を予測するのは難しいものです。ドラッカーさんが残した名言にはこうあります「未来を予測しようとすることは、夜中にライトをつけず、後ろを見ながら田舎道を運転するようなものだ。未来を予測する最善の方法は、それをつくることだ。」
環境問題を解決して、持続可能な未来を我々の手で創っていきましょう!
ご閲覧ありがとうございました。
ではでは(^^)/