「三方良し」で商売の良し悪しを推し量る企業はオワコンじゃね?○藤忠商事さんが、最近(といっても2年位前だけど)、経営理念に「三方良し」を登用した際に思った感想です。
今回はそう思った理由について、「三方良し」の後続となる新しい哲学の「八方良し」との比較で説明いたします。
目次
三方良しと八方良しの哲学
三方良しが何かというと、説明不要かもしれませんが「買い手、売り手、世間」の三方が満足するような商売が良いとする近江商人の哲学です。
個人的には古く親しまれた哲学の中には現代に通じる原則みたいなものもあるので、こういった思想は好きなのですが、私はこの三方良しの思想にはほころびが出てきていると考えております。
というのもこれまでの時代の商いとしては三方で良かったのですが、最近はこの三要素をさらに因数分解しないと本当に良い商売かどうかがわからない為です。
そういった意味で、三方をさらに分解した思想が八方良しです。
三方と完全に対応させることは出来ないのですが、次のような感じになります。
- 買い手=顧客
- 売り手=社員、取引先、経営者、株主
- 世間=社会、国、地域
何故、八方良しを求めるか?三方良しの具体的な悪い商売例
三方良しだと具体的にどのような悪い商売が認知出来ないかというと、次のようなケースです。
- 「売り手」が良し
経営者は良いけど実はその社員には悪いといったブラック体質な商売や、取引先に酷な制約を強いるGoogleやAmazonのような商売 - 「世間」が良し
資本主義社会には良いが、環境には良くない限りある資源を湯水のように使う商売
これだとダメだよねということで、三方を因数分解した八方に注目が集まっているという状況です。
おわりに
今回は三方良しで推し量れない商売の良し悪しを見極める為に、八方良しという考えをピックアップしてご紹介しました。
八方良しの考えを推した形の紹介になりますが、多様性の時代においては、この八方の軸でも商売を推し量れないケースがあるのではないかと考えております。
また、全てのものは自律分散化し、個別化していく時代においては、経営者である個人もどんどんと増えてくることが予想されます。
そういった状況を観ると、一個人でもこの八方良しをきちんと守れているかが重要な指標になると考えております。
ということで、未来を見据えて少なくとも八方良しな八方美人的な人格形成を志すといいんじゃないかなと思いますということで、今回はここまでです。
関連記事
社員に選ばれる為に企業がすべきこと
退職者の声は求職者・採用者にとっての秀逸なコンテンツ
企業の理念も大事ですし、それを会社の仕組みに迄落とせているかが大事です
ご閲覧ありがとうございました。
ではでは(^^)/