最近、私は価値主義やティール組織のエヴァンジェリストを名乗っているですが、具体的にどのように何をして価値主義・ティール組織というイノベーションを普及すればよいかという方針がぼんやりと不明確でした。先日、イノベーションの普及の法則について勉強する機会があり、この方針が具体化し、アーリーアダプターという層の人々に普及させることが肝だとわかってきました。
今回は、このイノベーションの普及の法則のご紹介と、アーリーアダプターへ説得をする際に重要だと私が考えるポイントをご紹介していこうと思います。新しいモノ好きで、周りに新しいイノベーションを普及させていきたいと考えるエヴァンジェリストの方々の参考になればと思います。
常識の新陳代謝ポイント
旧常識
新常識
こんな方におすすめ
- 新しい考えや技術を世に広めたい方
- イノベーションを広めたい方
目次
イノベーションの普及の法則とは
イノベーション普及に関わる5つのグループ
イノベーションの普及の法則では、イノベーションが普及していく際の関わり方で、人々を次の5つのタイプに大別しています。
イノベーションの浸透が早い順に紹介します。
①イノべーター(革新者)・・・割合:2.5%
新たに現れた商品やサービス、ライフスタイルなどを、最も早い段階で受け入れる人たちです。
新しいものを積極的に採用する「新しいもの好き」です。
②アーリーアダプター(初期採用者)・・・割合:13.5%。
集団の意思決定(流行、買物、選挙など)に関して、大きな影響を及ぼす人たちです。
世論形成者、世論先導者、オピニオンリーダーなどとも呼ばれます。
感性が鋭く先進性がありつつも、社会全体の価値観とのずれが小さいのが特徴です。
情報は、自分で集め吟味して採用します。
③アーリーマジョリティー(初期多数採用者)・・・割合:34%
市場の動向に比較的慎重に対応しつつ、先行する人たちの流れを追う人たちです。
全体からすると早めにイノベーションを採用します。
④レイトマジョリティ(後期多数採用者)・・・割合:34%
周囲の人が採用しているのを見てから採用を決める慎重派の人たちです。
ある程度普及した後に、周囲に合わせようにしてイノベーションを採用します。
⑤ラガード(遅延者)・・・割合:16%
最後までイノベーションを採用しようとはしない保守的な人たちです。
新しいものが流行となり、それが定着し、伝統となってから採用します。
古いものが使えなくなったからといった理由で、新しいモノを使います。
サイモン・シネックさんがラガートの人たちの事を皮肉って次のようにスピーチしてました
「ラガートに属する人達がタッチパネルの携帯電話を使っている理由は1つ。
もうプッシュ式携帯電話が普及していないからです。」
イノベーションが普及する条件
イノベーションが普及する条件は、イノベーションが全体の16%に浸透することだと言われています。つまり、アーリーアダプターに浸透することが条件という事です。ここまで浸透すると、アーリーアマジョリティーが採用を始めると言われています。なので、イノベーションを普及させるためには、如何にアーリーアダプターを巻き込めるかが重要になるという事です。
ココがポイント
アーリーアダプターを説得する方法
アーリーアダプターを探す
イノベーションを普及させるためにまず考えたのは、アーリーアダプター探しが必要だということです。無差別にイノベーションの情報発信をすることも幾分の効果は見込めますが、万人向けの内容を発信するようりもイノベーションの普及のキーとなるアーリーアダプターに絞って働きかけをしたほうが効果が高いと考えたためです。アーリーアダプターがわからないと説得することも出来ないので、アーリーアダプター探しがポイントだと思います。
では、アーリーアダプターとはどんな人かを振り返ると、「大きな影響力を持っていて」、「新しい事に興味をもっている」人です。インフルエンサーと呼ばれる人たちが当てはまりそうです。なので、そういったインフルエンサーやインフルエンサーがいるコミュニティーを探すことが有効だと考えました。また、インフルエンサー達にアクセスする為のヒューマンネットワークも重要になると考えました。
既存の価値基準の中で有益であることを理解してもらう
アーリーアダプターの特徴は「社会全体の価値観とのずれが小さい」ことです。なので、彼らを説得させる為にはイノベーションが”既存の価値基準の中で有益であること”を理解してもらうことが有効です。この為には、既存価値基準に合わせる形で、イノベーションの特徴を解きほぐす必要があります。
イノベーションを既存価値基準でわかりやすく整理する
そもそも、イノベーションとは物事の「新結合」「新機軸」「新しい切り口」「新しい捉え方」「新しい活用法」であり、今まで考えつかなかったものです。なので、言語化がされておらず、端的な表現では説明が難しいはずです。また、イノベーションは既存の考え方が浸透している人ほど、既存の考え方に縛られ、理解がしづらいものです。なので、イノベーションが「既存の価値基準の中で有益であること」を理解してもらう為には、出来る限りわかりやすい形で説明内容を整理することがポイントだと思います。
ココがポイント
出来る限りわかりやすい形で説明内容を整理する
ゴールデンサークルの流れで説明する
何を(What)からの流れで説明しても、人は動きません。ゴールデンサークルの流れに乗せて理由・信念(Why)から説明し、アーリーアダプターの心を揺さぶりましょう。ゴールデンサークルに関する方法についての紹介はこちらを参考にしてください。
まとめ
今回のご紹介した内容を再掲します。
メモ
- イノベーションの普及への関わり方は5つのグループに大別されている
- この中のアーリーアダプターにまで浸透すれば(つまり全体の16%に浸透すれば)、イノベーションは普及する
- アーリーアダプターへ普及させる為に、まずアーリーアダプターを探そう
- アーリーアダプターへの説明には既存の価値基準で有益であることを示すことがポイント
- ゴールデンサークルを使って理由・信念(Why)でアーリーアダプターの心を揺さぶろう
ご閲覧ありがとうございました。
ではでは(^^)/