未来志向

GAFAの陰り

2019年11月4日

GAFAってすごい企業で憧れますよね。ワンピースに出てくる四皇並みに偉大なパワーを持っている企業だと思います。そんなGAFAですが、最近陰りが見えてきた気がしました。一体どこを観てそう思ったのかであったり、仮にGAFAが衰退したとして、次に覇権を握るのは誰なのかというコトを考察したのでご紹介します。

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GAFAの陰り

まずは、GAFAそれぞれで陰りを感じた事例をご紹介していきます。

Googleの陰り

Googleで見えた陰りは、Googleの代名詞といっても良い検索機能に関する陰りです。

コアアップデートで権力に片寄せ

Googleといえば、検索エンジンでのし上がった企業と言っても過言ではないですが、最近その検索機能に陰りが見え始めています。情報量が指数関数的に増える情報の氾濫時代において、ユーザーが求めるモノを抽出できなくなっている現状が垣間見れます。ユーザーの期待に応えるべく、Googleは常に検索アルゴリズムを更新しているのですが、最近のコアアップデートでの舵切で、権力を重視する方向に舵を切りました。EAT(Expertise=専門性、Authoritativeness=権威性、Trustworthiness=信頼性)と呼ばれるコンセプトですね。内容の信頼性や専門性を問うモノの、権威性がなければ優先的に表示されないというアルゴリズムです。

世の中って利権に歪んでいますが、Googleもこの色に染まってしまうのであれば、役に立たない検索に成り下がります。この証明というわけではないですが、最近は何かを購入するときにGoogleではなく、インフルエンサーを頼りにするという場合が増えてきました。Googleからインフルエンサーへのパワーシフトが起きているのです。

広告機能がいけていない

Googleが良いページであるコトを判定する機能として、PageSpeed Insightsというサービスがあります。このサービスはウェブページが閲覧者にとって快適化どうかをスコア化する仕組みです。Googleの提供するGoogle Adsense広告を掲載すると、このPageSpeed Insightsスコアがガタ落ちしますGoogleは自分自身が閲覧者にとって快適な環境を提供していない存在であるコトを暗に体現してしまっている状況にあります。

また、結構Googleの広告の中にも鬱陶しい広告ありませんか?スクロールでタッチしただけなのに反応してしまうようなインターフェースの広告もありますよね。ウィルスなのか?と思うこともしばしばです。鬱陶しいから次から表示しないを選択しても、延々で続けたりしますし。

Googleにとって広告は柱の事業の一つであるはずなのに、このあり様だと先行きは芳しくないとみて当然でしょう。

Amazonの陰り

口コミのスラム化

Amazonの出品者から聞いたのですが、Amazonは★の評価が低い商品の出品を取り下げたり、表示順を下げるような仕組みがあるそうです。この制限がある為、Amazonの商品出展者が★4~5の評価と口コミを購入するような動きが盛んになっています。中国の方々が商品を出品する際は、商品の無償提供と口コミ評価をトレードする方式がスタンダードになりつつあるようです。私もAmazonの商品のレビューランカーですが、こういった話を持ち掛けられるコトがしばしばあります。Facebookでも探すとこのような口コミトレードが活発に行われているコミュニティーがいくつも出てきます。
こういった状況もある為、Amazonのレビューは八百長のような口コミが増えてきて、全然当てにならなくなってきています

11万人の情報漏洩

最近、Amazonのサイトで自分じゃない人の注文情報が閲覧できるという不具合がありました。期間的には半日も無い位だったかもしれませんが、その間は不正な情報が閲覧出来てしまっており、身に覚えのない商品が届いてしまうコトもあったそうです。この状況について、Amazonからのユーザーへの謝罪であったり、詳細な情報提供はありません。一時的に取引を中断するようなコトも出来て然るべき状況でしたが、そういった対策も講じられませんでした。組織や仕組みが大きくなりすぎていて、マネージが出来なくなる状況があるのだと思います。

Facebookの陰り

Facebookはそのユーザーインターフェースが長く使われてきていますが、それ故に使いづらいのが一番の陰りだと思います。たぶんUIを治すコトも出来ない状況もあるのだと思います。

インシデントを起こしすぎ

Facebookがこれまでに起こしてきた情報流出のインシデントは非常に多いです。

インシデント発生時期インシデント内容
2018年3月8,700万人のユーザー情報流出
2018年4月パスワード平文保存問題として、2万人超の従業員が2億~6億人分のパスワードを閲覧できていたことが判明
2018年9月1400万人の個人情報流出
2018年10月25万人の個人情報流出

最近、発生したわかりやすいインシデントだけでもこれだけ存在します。マネージが効かなくなっているのだと思います。

権力の集権・独裁構造化

昨今はFacebookを支えたCXOであったり、幹部陣が退任しています。

  • CPO (Chief Product Officer) クリス・コックス氏退任
  • メッセージアプリ「ワッツアップ」の元担当副社長クリス・ダニエルズ氏

ザッカバーグ氏を支える残りの幹部はCOO(Chief Operating Officer)のシェリル・サンドバーグ氏のみですが、彼の退陣も秒読みではないかと噂されています。

Facebookといえば、マークザッカバーグ氏ですが、彼単独で偉業を為したわけではないです。組織としてFacebookを築き上げたコアの部分のメンバーがいなくなったら、も抜けの殻といっても良いのではないでしょうか?

リブラがカギを握る

頼みの綱は、仮想通貨のLibraです。コンセプトとしてはすごく良いと思って注目していますが、こちらも陰りが見え始めてきました。リブラは当初28社の創設メンバーから成る「リブラ協会」によって運営されると発表されていましたが、この協会メンバーが相次いで離脱を表明しています。

Appleの陰り

最近のアップルは、ただの高級品メーカーへの成り下がりを見せています。昨今発表された10万円超のモニタースタンドに対しては、ユーザーから驚きや怒りの声がネットで続々と出ています。アップルは、ユーザーの購買動機に関する解釈を誤り出しているのではないかと思います。ブランド(WHAT)に惹かれているわけではなく、そのコンセプト(WHY)に惹かれている事を忘れてしまっているように思えます。スティーブジョブズ無き、アップルもまた大企業病に掛かり、ただの守銭奴企業に成り下がっているように見えます。

GAFA共通の陰り

大企業病に悩まされている

最近、GAFAの口コミを観てみたんですが、ただの大企業に成り下がっているコトに落胆して、退職をしている社員さんが多いようでした。また、GAFAの持つブランド力を自分の能力とはき違えてしまう能無し社員も増えてきたというコトで、人財のレベルが下がってきているそうです。スタンフォードの優秀な学生は、GAFAを保守的な就職先として選ぶいうニュースをみたときに驚きましたが、理由にはこういうところが影響しているのかもしれませんね。

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上記に挙げたGAFAの陰りの理由は元をたどると、この大企業病が招いているような気がします。

GAFAは持ち直すか?

GAFAが持ち直す為には、次の2つの要素を持つ仕組みが必要となるように思います。

  1. 存在目的の追求を第一優先する
  2. 権力に屈しない

かつてのGAFAが持ち合わせていたモノであり、GAFAをGAFAたらしめた要素です。しかし、これらの要素が損なわれると、復活させるのは難しいです。何故なら、大企業として成長する際に作った仕組みがこれらの要素を否定するからです。これらの要素を取り戻そうとしても、GAFAで権力を握った人間がこれを許さないはずです。なので、復旧の流れがあるとすれば、GAFAから流出した優秀な社員が創った企業が淘汰するという流れです。しかし、仮に、GAFAの次となるような組織が現れようとも、上記の2要素が満たされない場合は、次世代の覇者にはなれないです。存在目的ではなく営利を目的にして走ると、推進力の源泉たるサービスレベルが低下してしまう為です。

GAFAを超える組織は?

GAFAを超える組織が現れるとすると、純粋に上述の2要素を持つ組織です。これらの要素は、ブロックチェーンでこれらを担保した自律分散型組織DAO(Distributed Autonomous Organization)の中から産まれると考えております。ブロックチェーンは外部からの圧力に屈しないですからね。最近だと、GUILDというDAOを礎にしたプラットホームが出来あがりつつありますが、こういったプラットホームの中からGAFAを超える組織が産まれるのではないでしょうか。

まとめ

GAFAの陰りを纏めてきました如何でしょうか?GAFAに対するあこがれのような気持ちは、皆さん持ち合わせていると思いますが、少し醒めてきてませんか?その感覚は正しくて、きっと彼らはこれから下り坂です。GAFAに依存した戦略を取っていると足元が救われるというコトですね。次の組織の黎明の兆候を見逃さずにアンテナを貼って活きていきましょう!

ご閲覧ありがとうございました。
ではでは(^^)/

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ゆーはち@ライフハッカー

ヘルスケアをはじめとするライフハック情報を発信し、常識の新陳代謝を促しています! 主な著書は「新陳代謝すべき健康の常識

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